冬芽の芽吹きから結実までのプロセスを追ってみました。

冬芽が出ています。混芽と葉芽が見られ、赤褐色の広卵形で互生します。見えている芽鱗は2枚ほどと少なく、円錐状で多数の芽鱗に包まれるクヌギ属の冬芽とは異なります。

冬芽が展開し、新枝に新葉が付いています。葉は互生し、長楕円状披針形で、細長く、先が尖っています。縁には波状の鋸歯が並び、側脈が突出して芒状になっています。

雌雄同株で、こちらは雄花です。新枝の葉腋から上向きに尾状花序を伸ばし、苞の脇に7個ほどの雄花をつけ、雄しべを10本前後出します。虫媒花で、独特の香りを放ちます。

こちらの中心に見えるのが雌花です。花序基部の総苞(将来のイガ)内に、3個ずつ雌花がつきます。雌しべは9~10本で、総苞から針状に突き出て、雌しべらしからぬ姿です。

葉はクヌギの葉によく似ていますが、本種の葉はやや柔らかく、裏面に毛があり、鋸歯は先端まで緑色です。クヌギの鋸歯は先端の色が抜けて見えるので、識別に役立ちます。

総苞は刺毛に覆われ、イガ(殻斗)らしくなってきました。成熟すると4裂し、クリを落とします。イガの発達は、未成熟のクリを動物や害虫から守るためと考えられています。

イガが4裂し、中にクリが見えています。クリは堅果で、通常は3個入っています。硬い果皮(鬼皮)を持ち、内部には薄い種皮(渋皮)に包まれた種子が入っています。

晩秋を迎えました。まだ緑色の葉もありますが、多くは美しく黄葉し、なかには赤みを帯びている葉もあります。針のように突き出た鋸歯の先まで色がついています。











