
毎年この時期になると、先端に苞をつけた花茎を伸ばします。現在は苞が落ち、蕾が顔を出しています。葉はありません。葉は、他の植物の葉が枯れる冬期に展開します。

こちらでは、まだ蕾が苞に包まれています。苞は茎の先端にある薄い膜状の総苞で、1枚で花序全体を包みます。害虫や乾燥などから、開花前の蕾を守っています。

散形花序を形成し、花被片6枚の鮮やかな赤い花を放射状に咲かせます。雄しべ6本と雌しべ1本を備えていますが、日本のヒガンバナは三倍体で種子を作らず、球根で増殖します。

球根には強い毒があり、古くから墓地や畦道に害獣対策として植えられてきました。彼岸の頃に咲くこともあり、別名として墓花、葬式花、地獄花などが付けられています。

花の時期はあっという間に過ぎました。花弁が落ちた後、花柄の先には丸く膨らんだ子房が残ります。これは受精によるものではなく、見かけの変化で、内部に種子はありません。

葉が目立ってきました。寒さが深まるこれからが、葉の季節です。競争相手の少ない冬に葉を広げて栄養を蓄え、春の終わりには姿を消し、次の彼岸に備えます。
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