
真冬のこの時期、森の中でひと際目立っています。冬になっても枯れ葉を落としません。コナラやクリなども葉をなかなか落としませんが、本種はこのまま春を迎えます。

茎頂や葉腋に冬芽が付いています。随分と膨らんできました。まだ枯れ葉が残っています。冬芽は水滴型で、少し赤みを帯びています。芽鱗が6枚ほど見えています。

展葉と同時に数本の花序を出します。雌雄異株で、こちらは雌株です。雄株は中国で確認されていますが、日本には存在しません。単為生殖で結実し、クローンで増えます。

花被片は淡黄色で6枚あり、雌しべと子房が花被片から突き出ています。雌しべの下には9本の仮雄しべがありますが、葯はありません。花序茎には絹毛が密生しています。

多数の果実が立っています。果実は球形の液果で、まだ緑色ですが、秋には光沢のある黒色に熟します。果実の中には、2本の隆起線のある球形の種子が1つ含まれています。

葉は互生し、楕円形で葉先は鈍く尖ります。縁は全縁でやや波打ち、ちぎると特有の芳香があります。この香りが「香ばしい」と表現され、名がついたとされています。